今回お話を伺ったのは、英語教室講師/NPOコンサルタントの藤原晴子さん(はるさん)です。

はるさんとの出会いは、2012年コーチングを学んでいたときでした。

子どもが3人いながら週末に学びに来ているとは、なんて積極的な、アクティブな女性なんだろうかと感じたのを覚えています。ご本人からもエネルギーがあふれていました。

はるさんはわたしからすると意外な言動が多くて、自分がなんて狭いところを見ているんだろうと気づかされることが多々あります。はるさんがどんなことを考え、大切にして子どもがいる人生に向き合っているのか、ぜひ聞いてみたいと感じて今回のインタビューのご依頼をしました。

今回は、前編をお届けします!

Vol1.藤原晴子さん (前編)

◆プロフィール
藤原 晴子 

英語講師/フリーランスNPOコンサルタント 東京都在住
子どもの数:3人(長女10歳、長男8歳、次男6歳)
これまでの経歴: 
大学卒業後、企業にて接客、マーケティング等の仕事を経験後、

30歳でアメリカの大学院に留学。女性学で修士号を取得後帰国し、都内のNPOで職員として働き始める。4年で3人の子どもを

出産する間も在宅勤務や週数回の出勤など工夫しながら

育児休業中も仕事を続ける。その後、国際協力関連のNGOに

転職しファンドレイジングに携わる。
退職後、2014年春に英語講師として自宅で英語教室を開講。

現在は幼児から大人まで約30人の生徒に英会話を教えるかたわら、フリーランスとしてライフワークである女性支援・社会貢献活動に携わっている。

◆1日のスケジュール(ある1日)

6:30  起床・朝ごはん 朝ごはんは出産後夫の担当なので

            本当に起きるだけ
7:45  小学生登校・夫も出勤 洗濯を干したり、新聞を

            読んだり朝の支度
8:20 次男の保育園登園 引っ越す前のエリアの保育園に

            まだ通っているため自転車で往復30分程度
9:00  帰宅後、残った家事を済ませ、仕事開始

             最近は、英語教室のクリスマス会や来年春に向けての

             生徒募集の準備など
11:30 昼食を取りながら、インターネットラジオでアメリカ

              の番組を聞くなど語学学習。昼食の片付けついでに

             夕食の仕込み
13:00 午後のレッスンの準備(3クラス分)
15:00~18:00 レッスン
18:15 猛ダッシュで次男を保育園にお迎え
19:15 子どもと夕食
21:00 子ども就寝
22:00 就寝

◆子育ては歯みがきをするようなもの

 

―まず、お子さんの年齢を確認させてください。

一番上の女の子が10歳、真ん中の男の子が8歳、一番下が年長6歳。女子、男子、男子ね。

 

晴子さん(以下、晴子):女子、男子、男子です。

 

―はるさんといえばなんだけど、数年前に知り合ったころから何度か「わたしにとって子育ては、

歯みがきするようなものだ」って言ってたの覚えてる?

 

晴子:全然覚えてない…

 

―覚えてない?それ聞いてすごい例え方をする人だなって。

わたしにとって子育ては歯みがきみたいなもんで、毎日やるって決まってて意識しないでもやるレベルと

当時何回か言ってたの。

 

晴子:本当に?全然覚えてない!

 

―あの頃は2012年ごろだから4~5年前。一番上のお姉ちゃんが小学校に入る前かな?

その時はいまと全然違う?

 

晴子:たぶん一番大変だったと思う。記憶にないの。末っ子が保育園に入って

最初の2年間くらいの記憶はほとんどない。断片的にはあるけれど、本当に。

3人保育園へ連れて行ってたころは、朝起きたらもう寝る時間みたいな。

◆育休復帰1か月後に転職

 

―その頃はまだ外に勤めに行ってたころ?

 

晴子:そうそう。しかも、途中で転職したのよ、もっと働きたいと思って。

 

―もっと働きたいと思って?

 

晴子:もっと働きたいと言うか、もっと自分が興味があるところにチャレンジしたいと思って。

0歳で一番下の子どもを預けて、最初の1か月でそれを思って。

はっきり覚えてるんだけど、(1番下の子の育休が明けて)4月に復帰して1か月くらいして、

「あ、わたし次だ」って思って。「わたし、転職します」ってゴールデンウィーク中に言って、

ゴールデンウィーク中に役員に呼び出され(笑) で、6月末に転職して。そっからは記憶がない。

 

―そのタイミングで転職したら大変よりも、もう次だなって感じだったんだ?

 

晴子:そう。それまでも2人保育園に預けてたから、0歳でどれだけ病気するとかそういうの

わかってるんだけど、次って思っちゃったんだよね。スイッチが入っちゃう。

ゴールデンウィーク中に役員が「どうしたの?あなたには目をかけてたのに、どうしちゃったの」

みたいなこと言われても、いやいやいや。

―特に揺らぐことなく?

 

晴子:うん。

 

 

◆大変な日は「おにぎりパーティー」「ふりかけパーティー」

 

―子どもが増えると楽なことと大変なことって何?

 

晴子:なんだろうね。うーん。増えると大変なことっていっぱいあったと思うよ。

完全に大人と子どもの数の比率がずれてるから、3人が三方向に行かれたら追いかけられない、とかね。

スーパーとかお店屋さんとか公園とかでワッとなられたら「どれを追う?」みたいな。

全員をマンツーマンでは見れないから、誰かを我慢させる。「この子を食べさせるから、

あなたは自分で食べてて」「ちょっと待ってて。この子をやるから」とか必ず何かにおいて

優劣をつけていかなくちゃならなくて、夫がいようがわたしひとりだろうが。それがむずかしかった。

 

―優劣をつけるときのルールはあったの?例えば下からとか、上からとか。

 

晴子:生活にかかわることは一番下からになっちゃう。上の子はできるでしょうって。

その代わり、みんなに「みんなには内緒だよ。あなたのことが一番好きなんだからね」って言うの。

お姉ちゃんも4~5歳になると「一番下の弟にばっかりやってるじゃないか」とか言うわけですよ。

だから、「ああいう風にしてるけど、あんな手のかかる子、好きなわけないでしょ。

もうね、こんなにあなたがしっかりしててね、あなたがいないと生きてけないのよ」って言うと

「あら♪」みたいな。「わたしがいないとダメなの?」って乗ってくれるから、しめしめって。

それをみんな同じように。だから、みんな自分がママのお気に入りだとまだ信じてるはず。

それはすごいこっそりいまだに言う。

 

―それ、いいね。上の子は我慢しがちになるもんね。

他に3人いるから気にしてることとか、気をつけてることってある?

 

晴子:気にしないように逆にしてる。さっきの転職の話もそうなんだけど、我慢ができないの。

自分の心が幼いなって自分で思うときがあって。やっぱり疲れてる時とか。

「自分がこんなにがんばってるのに」って気持ちになっちゃうと「やってらんねぇ」みたいにささくれちゃうわけ。

そうすると、子どもが何してようが、ソファでひとりでいじけるから(笑)

―いじけるの??

晴子:うん、いじける。子どもがかえって気をつかったりする。

一番下の育休から復帰して最初の2年はふりかけパーティーとおにぎりパーティーって

日があるわけ。今でも病気の時とかはあるんだけど。「ごはんなんて作れない。もう何もできない」

って時は子どもたちをセブンイレブンとかに連れて行って「好きなおにぎり買っていいよ」とか言うと

子どもたちは「ふっふ。パーティーだ!」みたいになって「おにぎり何個買っていいの?」みたいになるのね。

だから、子どもとおにぎりをテーブルに置いて「ごめん、お母さんもう充電切れ」って言うの。

そうすると子どもはわかるみたいでおとなーしく食べてるから。

―でも、おにぎりパーティーだ!みたいに喜んでるんだ?

晴子:うん、「梅としゃけ、両方買っていいの?」みたいな。

ふりかけパーティーは、「どれ取ってもいいよ」って言うの。

普段は親が減り具合を見て「紫多いから」とか言って多いの出しちゃったりするじゃない?

でも、そんなんしない。(自分が)ダメな日は、お茶椀テーブルに置いて、しゃもじとふりかけも

置いて、「どれでも好きなの選んでいいよ。なんなら海苔もつけちゃおうか。

なんならお茶づけ海苔も置いておくからお茶かけていいよ」とか言うと

「はっは~」みたいな感じで。その間にお母さんちょっとごめんね…って。

あと、わたしは納豆食べれないんだけど、納豆置いておくだけでテンションあがるからそういうこともある。

 

―藤原家は子どもたちアレルギーあったりするじゃない。大変?

晴子:すごい大変。たとえば保育園のママが金曜の夜とかだと「このままちょっと

一緒に食べてっちゃおうか」とかいう付き合いもあったりするんだけど、

うちは絶対に行けないから「みんなでサイゼリヤ行くんだ、いいな~」みたいな。

あれは結構つらかった。

友達がクリスマスパーティーやるとかって時もあんまりそういうこと(アレルギー)を理解というか

お母さんによってはどんな配慮をしていいかわかんないし、わたしも誘われたから来たけど

「うちの子アレルギーあるんでこういうこと配慮してください」とか言わないから、

自分の子どもが食べるものはこっそり持っていくのね、いつも絶対。

で、そういう時に「みんなでケーキ食べようか」って大きな生クリームのケーキを出されて。

うちの子だけ食べれなくて半べそになっても「え、何が悪いの?」みたいな感じになった時はすごいつらかった。

 

ー子どもたちはそれは仕方がないなって理解してる感じなの?

 

晴子:うん、それで困ってはいないよね。

―3人を保育園に連れて行くときはどうしてたの?自転車乗れないよね。

 

晴子:それが乗ってたの。いまはきっと違法なんだけど。

前かご・後ろ乗せして、おんぶ。あと、バスとかタクシーとか。

途中で引っ越しをして、徒歩5分だったのが自転車で15分の

になってしまって。3人自転車に乗せてた。

週末持ち帰るシーツとかタオルケットとか、45Lポリ袋1杯分くらい。

空き缶回収のおじさんみたいになって、周りの人にすごい見られたもん。

 

―じゃあ、歯みがき発言時代は覚えてないんだね。

 

晴子:うん、全然覚えてない。何してたんだろう。

◆「親だから」を理由にガマンしたくない

 

―わたしの感覚だと、はるさんは子どもとも距離感がちょっとおもしろいというか、つかず離れずというか、そういう感じがするんだけど。

 

晴子:我慢できないからだと思うよ。親らしくしようとかね。

 

―親らしくなんてしなくていいって思ってるってこと?

 

晴子:わかんない。普通にできない(笑) わたしだってお腹が減るし、わたしだって座りたいし、わたしだって頭痛い時は休みたいし。子どものためにやってるって自分で自分に思いたくない。だったら、「わたしはできない」って子どもに言っちゃったほうが気が楽なの。「40度の熱があるのに、台所でハンバーグ作る」とかは

一番やだ。悲しくなっちゃう。もう、ふりかけでいいじゃんっ

て思う。

 

―そう思うとさ、ふりかけとかおにぎりとか使ってさ、子どもも楽しそうだし、

親子というより10歳、8歳、6歳と一緒にただ大人が1名いるっていうか。

 

晴子:そうそうそう。10歳と8歳の間にいるって感じ。ただ、ほんとに我慢できないだけなんだよ。

本当にただそれだけ。イヤなの。

長女の生後最初の1か月で、「あぁ、わたしこのまま育児休暇、家にいるのムリだ」って。

で、すぐ職場に電話して「仕事ください」って。

 

―それをやるバイタリティーがあったんだね。

 

晴子:うん。で、授乳中だったから、2時間、がんばっても4時間しか外出れないじゃない。

で、移動で1時間、外で2時間、計3時間みたいな。取材の仕事があったからそれを入れたりとかしてた。

 

―1か月でもうムリだなってのは、退屈するとかってこと?

 

晴子:違う違う違う、つらい…ってこと…。

その2時間おきの休みない授乳と、昼寝とかで急にできた1時間とか2時間の時間に

「何すればいいんだっけ?」っていうこの感じと、

わたし、もっといろいろできるのにと思うのに何もない…って思っちゃう。

子どもが嫌いとか育児がしたくないとか全然そういうのじゃなくて、育児以外のこともしたいだけ。

育児も楽しいけど、育児以外の楽しみもほしい。

◆「どうにかなる」と思ったことは動く

 

―わたしが知りうる限りでも何度ひとりで海外へ旅立って行ったか…

ここ数年、春になると行ってるよね?

 

晴子:そうだね(笑) もはや恒例になってなんとも思わなくなったんだよね、子どもが。

「あ、いない?じゃあ、おじいちゃんがお迎えに来るの?」「ママがいないときは

パパが朝でおじいちゃんが夕方でしょ」みたいな。慣れてきてる。

「おみやげは何」とか逆にリクエストがあるくらいで「寂しい」とかない。

 

―すごいよね。今くらいの年齢なら言ってもよさそうだけど。小さな頃からの日常の

ことになってるんだ。

 

晴子:そう、季節の変わり目とともにママはちょっといなくなる、みたいな。

慣れって怖いよね(笑)。

 

―それについても、やりたいことを我慢できないからって感じで行動してるから、

子どもを置いていくことに「だいじょうぶかな」とか気になったりはないの

 

晴子:あ、子どもを置いてくこと?いやいや、だいじょうぶでしょ。ごめん、何が…

 

―それだね。それがあるから行けるんだね。

 

晴子:もちろん、もっと小さい時、一番下が3歳とかかな、そのくらいの時はもうちょっと

綿密に準備してったよ。薬とかアレルギーとかの。

 

―子ども産んだあとに一人で海外に初めて行ったのはいつ?

 

晴子:いつだろう。ガーナに行ったときかな。あれは、お姉ちゃんが1年生から2年生、

真ん中が年中から年長に行く時だね。その時は2週間くらいだったね。

保育園のPTAの会長引き受けてたんだけど、会長が4月1日にいないっていうね(笑) 

「引継ぎどうするの?」って言われたけど「4月4日くらいなら大丈夫だから、って」 

どうにかなると思ったことは動く。どうにかならないと思ってあきらめてることも裏にはいっぱいあるよ。

 

―そうなんだ?たとえば?

 

晴子:変な話、転職した後やってた難民支援の仕事は「もうわたしこのままじゃ、

わたしがどうにもならない」と思って辞めたのね。すごいやりたいことだったけど、

子どもの呼び出しの数は多いし。もう毎日おんなじ時間に呼び出されるわけ。

「帰ってきてください。ぜんそくの咳が止まりません」って毎日、毎日。

でも、17時とか17時半とかだから、どんなに急いで帰ったってもう病院連れていけない時間でしょ。

 

その頃は一番下が喘息も治らないし、食物アレルギーの治療もできないし、仕事も自分で

「ごめんなさい」ってのが口癖になってて、誰に彼にとにかく謝って帰ってくみたいな。

それが自分の中で居心地が悪くて。周りは自分が思うほど気にしてなかったのかもしれないしけど。

でも、もうダメだと思って、自分でコントロールできる仕事をするしかないって思ったんだよね。

◆「雇われる」→「自分で」 働き方のシフト

 

―それがいまの英語教室ね。

 

晴子:とにかく、朝9:00とか9:30に出社して、17:00とか17:30までいるっていう働き方と自分の気持ちがもう。一番下の子がゼーゼーゼーゼー言ってても自分で「この仕事でいいんだ」って思えてたら気にならなかったんだろうけど、わたしのなかで「もうダメだ」って思ったんだよね。

 

―実際働き方変えてどう?

晴子:もう4年経つので、結構落ち着いたけど、最初の1~2年はそれこそ結構わけわかんなくて、最初の1年くらいは記憶がない。また、記憶がないの。なんか新しいことすると、わけわかんなくなるの。

―いま、落ち着いてきてみると、勤めに出ていた時とは違う?

 

晴子:うん、違うね。こちらの方がいろんなことが満足。納得している気がする。

前はやっぱり納得できなかった。子どもの健康についても自分で納得ができる動きが

できていなかったし、仕事についても自分が納得っていうか、満足できるようなかかわりが

できていないし。すべてにおいて、うぅって感じ。はがゆい。でも、いまはそれが結構

ちゃんとコントロールできる。

 

―なるほどね。

 

晴子:でも、言ったっけ?一番最初の収入は、お月謝の収入とか1万円なかったからね。

(所得が低すぎると)保育園出されちゃうかもって。

英語教室初めてすぐに一番上の子は小学校に入っちゃったけど。2人は保育園行ってたから、

下の子2人出されちゃったら、レッスンできないし。やばいと思って。

とりあえずなんでもいいから仕事を増やそうと思って。赤ペン先生みたいなのの

テスト受けたりして。そういうの全部ダメだったけど(笑) そういう思いの人は通らないよね…

 

―子どもたちはママの仕事についてなんか言ったりする?

 

晴子:はじめはちょっとなんて言うの。邪魔するじゃないけど。一番下がまだ2歳児クラス

とかで、おむつも取れてるか取れてないかくらいで。お母さんの仕事が家で行われていること

について、あんまり理解できないから。レッスン見に来ちゃったりとかあったんだけど。

あとはレッスンの準備で子どもの目をひくようなものをやってるわけじゃない。

そうするとなんか邪魔してきたりするけど、もうなんか慣れた。

 

―日常の一コマになったんだね。

 

晴子:そうそうそう。お姉ちゃんに至ってはそういうのを手伝うじゃないけど。

例えば、クリスマスパーティーの準備であれば絶対手伝いたいし。新しい小道具の実験台に

なってくれたりするし。

 

―そばで働いてるのを感じたり見たりしているってのはおもしろいね。

 

晴子:これでお月謝をもらって、あなたたちに好きなものを買ってあげられてるんだよって。

だから、「あなたは今邪魔しに来たり、他の生徒さんの迷惑になるようなことをしたけれども、

それで『先生のところには通えません』って言われちゃったらママのお仕事減っちゃうんだけど、

それはどう思う?」って聞いたり。

 

―結構そうやって聞いたりするんだ?

 

晴子:うん。聞きながら「ダメだよね?ダメだよね?」って。

 

―ははははは。

 

晴子:もう誘導尋問(笑)

 

―せっかくの開いた質問が(笑)

 

晴子:開いたけど、閉じてくよ(笑) 選択肢を与えない。当たり前じゃん。こっちだって仕事だし。

ダメだよね、仕事ねぇって。そこは大人げない。子どもの答えを待てない。

そうなの、それはごめんね、しちゃうの。

 

―別に謝らなくていいよ(笑)

 

晴子:なんかやっぱりさ、自分の子どもも英語教室に入れちゃったせいで、最初は末っ子が

「ママと先生」の差がないからさ、レッスンの中で変なことして迷惑かけちゃったり。

(自分の子どもを)入れない先生もいっぱいいるんだよね。特に男の子とかは。

でも、初めはすごい人数が少なかったから。うちの子がいるから2人クラスになるとかそういう

クラスもあったわけ。うちの子がいないとレッスンがマンツーマンになっちゃうから、

それはちょっとその子がいづらくって。

だから、そんなめんどくさい息子でも入れざるを得なかったの。

―めんどくさい…(笑)

 

晴子:だから、ダメだよね?ダメだよね?あんたがあの子泣かせたらどうするの?って。泣かせたりするからね・・・。

◆子育てで大事にしていること

 

―おもしろいね。男の子と女の子で違いみたいなの感じる?

 

晴子:男の子と女の子の違い…なのかなぁ。なんかわからない。う~ん。一応フェミニスト

なのね。だから、お姉ちゃんを育てる時は、特に0,1,2歳くらいの時はできるだけ、

女らしくみたいな要素を排除して育てようとしたわけ。ブルドーザー柄のTシャツを着せてさ。

 

―極端ね(笑)

 

晴子:そうでしょ。おさがりでもなく、わざわざアカチャンホンポでブルドーザー柄買ってきて。

髪の毛とかもめっちゃ短くて。ほんと性別不詳みたいな。そういう風にしてるのに、

やぁプリンセスだ、プリキュアだって言ってく時に、なんかもう「抗えない」って思って。

自分で意思を持ってピンクを選ぶようになるわけじゃない。こっちが望んでないのに。

もう、そこでちょっと手放したよね。

下の子も初めは姉ちゃんのピンクの服とか着てたけど、それもどっかからかプーマとか

選び始めるよね。

 

―おもしろいよね。やっぱり自ずと好みが出てくるんだね。

 

晴子:そう。だから、男女の差よりは個性だと思う。

 

―そっかぁ。はるさんがさ、子育てで大事にしようって決めてることはある?

 

晴子:なんだろう。子育て…そんなさ、わたしにとって子育てとはみたいな、なんか含蓄みたいの

なんにもないや。なんにもないけど、すごく同じことを何回も子どもに言ってるなって思うのは、

「自分だけがよければいいと思わないで」ってこと。

 

いろんな子がいるじゃない。学校のクラスにも外国人の子がいたりとか。

お姉ちゃんのクラスにも真ん中の子のクラスにもさ、日本語がちゃんとできないで入ってきたり

するんだよね。そういう子がいじめられているって話をするわけ。なんか仲間外れにされちゃったりして。

 

お姉ちゃんのクラスの子は女の子だから「一緒に遊んであげればいいじゃん」って言うと、

「仲いい子があの子と遊びたくないって言うからそれはできないんだよね」とか言うの。

わたしめっちゃキレて。「は?」みたいな。「逆のことされたらどう思う?自分が外国の学校に

ひとりで入っていかなきゃいけなくなって。自分だけ肌の色とか違って、どんなに自分が

とけこもうとしても、自分がみんなと違うから入れないなんておかしいよね」って。

その質問も開かないで「おかしいよね、おかしいよね」とか言っちゃったりするんだけど。

特に一番下とか喘息とかアレルギーあってみんなと違う子だからさ。みんなと違うから

その子だけみんなと一緒にいれないみたいにしたくないんだよね。

 

―それって確かに大事なことだって思うのね。

それは、はるさん家の子どもたちがアレルギーがあるからとか、自分にそういう経験があって

思うのか、留学経験でいろんな人と日々暮らしたりしたことも多分にあるのかなって思うんだけど、

そういうことは影響してる?

 

晴子:わかんない。うちの親が客商売していたからかもしれない。

いろんな人がいるじゃん。いいお客さんも悪いお客さんもいるし。

でも、その中で生きていかなきゃいけないしとか。あと、なんか流行ってない

お店を見るのが悲しかったの。

 

それはいまだにはっきり覚えてて。うちは飲食店だったから結構お客さん来るんだけど、

地元の商店街とかでいつお客さんが来てるんだろうみたいなお店あるでしょ。

そういうお店見てるとすごく心配になっちゃって。気になっちゃうのね。あのお店、

きょうごはん食べれるのかな、みたいな。人のこと「だいじょうぶかな」ってすぐ気にしちゃう性格なのね。

うちの母の実家もお寿司屋さんで客商売だったの。で、自分も喫茶店やってて。

いろんなお客さんの世話をするのが異常に好きなの。ボタンがほつれたお客さんのボタンを縫っちゃうとか。

 

―やさしい~。

 

晴子:子ども心に「なんだ、このお店?なんだこの喫茶店??みたいな」 

そういうのを見てて、人のお世話をするというか、困っている人がいたら放って

おけないから、放っておくことは自分が気持ち悪くなっちゃったんだよね。

 

―そっかそっか。

 

晴子:それがひとつあって。うちの教室にもグループレッスンに馴染めない子とか来るんだよね。

それで、みんなと違うからって笑っちゃうとか、すごく居心地が悪くて。

「大きな声で言うだけえらいじゃん」ってすぐ言っちゃう。みんなが居心地

よくないと、自分が居心地よくないって思うんだと思う。

子どもがいようが自分が具合悪いとごはん作んないってのと同じで、自分もいい気持ちじゃないから、もうヤダ(笑)

 

―そういう子育てのこととかさ、旦那さんとかやりとりしたり、ミーティングしたりとかするの?

 

晴子:ない!

 

―(笑)

 

晴子:即答。ない!わたしよりなんて言うの、(夫は家族の)序列で言うと一番最後だからさ。

わたしより大人げないんだよ。

 

―子どもが4人いる感じ?

 

晴子:そうそうそう。だから、わたしより我慢できない。わたしが見てても「それ、大人げないよね」

ってなるから。だから、なんだろう、うちの夫も子育てに何にもポリシーないと思うよ。

 

―そうなんだ。ないっていうのがポリシーかもよ?

 

晴子:ないっていうのがポリシーかも。

◆男の子だから、女の子だからはナシ!

 

―わたしの場合、言葉遣いについてなるべく「ダメ」とか否定しないようにしたいと思ってるけど、結構ダメって言ってるんだよね。そういうようなことで気をつけてるとか、気をつけてたけどもうやってないこととかある?

 

晴子:うん、わたしもそう思って「ダメ」とかでなくもっといい言い方でね、「Yes, but」みたいなってそう思うんだけど、とっさの時はそれができなくなり、そのうち「ダメ・ダメ・ダメ」に。わたし、8歳(長男)からなんて呼ばれているか知ってる?

 

―知らない。

 

晴子:怒りの金封じ女王

 

 

ー(笑)なんだ、それは…

晴子:怒ってるし、金封じだし、女王だろうって。わけわかんない。

ほしいものを買ってくれないってことらしい。すごいでしょ?

 

―なかなかのボキャブラリーだね(笑)

 

晴子:すごいよね。ある意味的確だよね。

言葉遣いは、女の子にだけ注意する風にはしたくないの。

「女の子なんだから、これは言っちゃダメ」とは絶対言わない。たとえば、下の男の子が

「てめぇ」って言うのを許してるのに、お姉ちゃんだけ「てめぇ」って言うのは

「女の子なんだからダメ」とは言わない。全員ダメ。それはするかな。

 

「お姉ちゃんだから」って言うのもあんまり言わない。

「お姉ちゃんだからこうしなきゃダメ」「お姉ちゃんだからこうしなきゃ」

「女の子だからこれやっちゃダメ」はなし。それは自分の中では思ってる。

あんまりそこで枠を制限しない、こうあるべきだとか思わないでってすごく思う。イヤなの。

 

だから、最近一番下の子が女子っぽいことに目覚めてて。髪飾りつけてみたり、

「どうしよっかな、どうしよっかな」って言って、石屋さんで水晶とアメジスト持って

「どっちがいいかな」って。それを男の子だからって言わないようにしよう、って。

 

―それはとてもいいね。男の子だってピンクも似合うし、花柄だってデザインによっては

ステキだしね。本人たちが選べばいいよね。

 

晴子:そう。どんだけブルドーザー柄を着せても、どっかでピンクを選び始めた時点で社会って

強いって思ったんだよね。親の影響より社会の影響のほうが強いなって。友達とか社会とかすごい、大きい。

 

―だから、あんまり気にしないの?

 

晴子:そうかな。

いかがでしたか?

後編では、はるさんが考える子育ての卒業、子どもの将来への期待、ご自身の将来についてなどを語っていただいています。どうぞお楽しみに!

                                           *** ご意見・ご感想をぜひお聞かせください ***

お読みいただいてありがとうございました。

読感じられたことをぜひお聞かせください。

また、こんな内容を聞いてほしい、この方にインタビューしてほしいなどのリクエストも歓迎です。

メニューバーの「お問い合わせ」よりお知らせください。お待ちしております!

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